看板広告を行う際の契約書の作成

看板広告等の屋外広告物に関する契約書の作成において、看板業者と広告主の双方を守るためには、以下の必要事項と注意点を契約書に盛り込むことが重要です。当事務所では、契約書のテンプレートの作成も行っております。
必要事項
1. 契約当事者の情報
- 業者情報: 会社名、代表者名、所在地、連絡先
- 広告主情報: 会社名または個人名、住所、連絡先
2. 契約の目的
- 看板設置または広告掲出の目的と詳細
- 看板の種類(例: 電飾看板、壁面看板、立看板)
- サイズ、デザイン、使用する素材の詳細
- 設置場所および住所
3. 契約期間
- 看板の設置・掲出期間
- 契約の開始日および終了日
- 更新の条件(自動更新の有無、更新時の通知方法)
4. 料金および支払い条件
- 総額費用の明記(看板の製作費、設置費、維持管理費、撤去費など)
- 支払期限と方法(銀行振込、分割払いの条件など)
- 遅延時の利息または違約金
5. 業務内容の範囲
- 製作・施工業者が行う業務、広告主が負担する業務等を明確に記載しておくことで、あとあとのトラブルを防ぎます。
- デザイン制作
- 設置作業
- 定期的なメンテナンス
- 保険料の負担
- デザイン案の提出
- 必要書類の提供
6. 許可申請
- 屋外広告物設置に必要な許可申請手続きの責任者
- 行政手続きの代行の有無
- 手数料や申請費用
7. 免責事項
- 自然災害(台風、地震など)による損壊
- 第三者による故意の破損
- 設置場所の変更や撤去の必要性が生じた場合の対応
8. 解約条件
- 解約可能な条件(例: 一定期間前の通知)
- 中途解約の際の違約金や返金条件
9. 知的財産権の取り扱い
- デザインの著作権の帰属
- デザインの再利用や流用の可否
10. 紛争解決方法
- 紛争が発生した場合の解決方法
- 管轄裁判所
- 仲裁手続き
反社会的勢力の排除
- 反社会的勢力でないことの確認
- 後に反社会的勢力であったことが発覚した場合の対応(解除条項)
注意点
1. 契約内容の明確化
- 不明確な表現(「適宜対応する」など)は極力避け、具体的な内容を記載する。
- 特に設置場所の具体的な座標や条件を詳細に記載。
2. 法令遵守
- 屋外広告物条例や景観法など、関連する法令を遵守するための記載を盛り込む。
3. 保証期間の明記
- 看板の耐久性や保証期間に関する取り決めを明確にする。
4. 定期メンテナンス
- 看板の安全性を確保するための点検頻度や責任者を明記。
5. 損害賠償の範囲
- 看板の落下や破損で第三者に被害が生じた場合の責任分担を明確にする。
6. 契約書への署名・押印
- 契約当事者の署名または押印を必ず取得する。
7. 原本の保管
- 両者が署名済みの契約書原本をそれぞれ保管する。
注意: 契約書の文言は、双方が理解しやすく公平であることが望ましいです。可能であれば、法的な専門家(弁護士や行政書士)に確認してもらうことで、トラブルのリスクをさらに軽減できます。
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