大阪府の緑化を推進する制度の紹介

都市でのまちづくりにおいても、緑化推進は非常に重要です。まちづくりとなれば大規模な開発のイメージが強いですが、地域活動にも活用できる制度もいくつかございます。
今回の記事では、大阪府を例に挙げ、まちづくりにおいて重要な役割を果たす緑化を後押しする制度についてご紹介いたします。

大阪府みどりの基金

概要

大阪府では、緑化の推進及び良好な自然環境の保全のため、みどりの基金を設置し、各種活動を支援する制度をおこなっております。

なお、基金への寄付も受け付けており、寄付した場合には税制優遇制度もございます。

みどりの基金への協力/ご寄附のメリット/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

みどりづくり推進事業(補助金制度)

地域住民、PTA、民間企業、NPO等の地域の緑化活動を実施する組織が協働で行う、樹木の植栽、幼稚園等の園庭の芝生化、花壇づくり等の地域の緑化活動に対して、その活動経費の一部を助成される補助制度です。

補助事業終了後も5か年間以上継続が必要となります。

補助対象額の2分の1以内で、上限は300万円

募集期間は、令和6年4月30日(火曜日)から令和6年10月31日(木曜日)までとなっております。
記事執筆時点では、まだ募集期間中となります。

みどりづくり推進事業/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

大阪府作成 募集リーフレット (osaka.lg.jp)

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緑化樹配付事業

ひらたくいえば、大阪府から無償で樹木を配付してもらえるという制度です。

制度の受付窓口は各市町村となります。6~8月頃に申し込みをして、翌年2~3月頃に配布されるという流れになっております。

配布を希望する樹木の高さや種類はいくつかございます。

  • 高木(配布時約1.5m)12種類
  • 低木(約0.3mから0.5m)9種類
  • つる植物(約0.2mから0.3m)5種類

植付場所の状況に応じて、配付条件が異なります。

住宅地、学校、近所の公園、工場等で、地域の皆さんで協同で緑化したいときは、是非この制度を検討してみてください。

緑化樹配付事業のご案内/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

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その他

おおさか生物多様性応援宣言

令和5年4月に新設された制度です。緑化のみならず生物多様性の保全に積極的に取り組むことを宣言する府内の企業や団体を登録し、その取組みに対し、府がPRやサポートを行うものです。

メリット

  • 条件が非常に満たしやすい。
  • 事務所等に飾っておける登録証が送付される。
  • ロゴマークが使用可能となる。
  • 取り組みに対して大阪府からの支援が受けられる可能性がある。
  • 大阪府のページにて、登録事業者や氏名が公表してもらうことができる(希望した場合)

手軽にPR手段を確保できるという点では、検討の余地は大いにあると言えるでしょう。

該当する団体

  • 府内で事業活動を行っている企業(本社、支店、事業所、工場は問いません)
  • 府内で事業活動を行っている個人事業者
  • 府内で活動を行っている各種団体(NPO法人、ボランティア団体など)

宣言の内容(どれか一つ以上取り組んでいる、又は取り組もうとしている)

どれか一つ以上取り組んでいる、又は取り組もうとしている、という非常にハードルの低い条件となっております。

  1. 生物多様性に配慮した製品を積極的に生産、提供します
  2. 府内産や生物多様性に配慮した製品等を積極的に利用します
  3. 社員等への環境教育により、生物多様性保全に対する意識の醸成に取組みます
  4. 自然環境の保全活動、生き物の生息環境整備活動に取り組みます
  5. イベント(生き物調査を含む)の開催などにより、生物多様性の普及啓発を行います
  6. 外来種の持ち込みへの配慮や駆除を行い、在来種の生息・生育環境を守ります
  7. 生物多様性保全への支援・寄付を行います
  8. 土地の利用や開発において、生物多様性への影響が軽減されるよう配慮します
  9. 生物多様性の保全活動を担う人材を育てます
  10. オリジナル宣言(独自の取り組みの宣言)

既に当たり前にやっておられることが該当項目にある方であれば、別段難しいことはないかと思われます。日々当たり前にやっていることが実は素晴らしいことだった、と対外的にアピールするきっかけにもつながります。制度自体が新しく、まだまだ認知されていない所ですが、今なら新しい制度を知っているというPRにもつながるのではないかと思われます。

おおさか生物多様性応援宣言/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

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大阪みどりのクールスポット

大阪市内含めて、大阪府下のちょっと涼めるクールスポットが紹介されています。

大阪府内に長年住んでいたとしても知らなかった場所がひょっとしたらあるかもしれません。

大阪みどりのクールスポット/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

ネーミングライツ方式など民間資金によるみどりづくり

記事執筆時点にて、下記の二か所が存在します。

  • 新大阪駅3階デッキのウェルカムガーデン新大阪「大阪花屏風」
  • 梅田HEPナビオ前のシンボルグリーン東梅田『One Green フラワーケーキ』

ネーミングライツ方式など民間資金によるみどりづくり/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

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(参考)都市緑化を活用した猛暑対策事業

大阪府森林環境税が導入されましたが、その使い道の一つとなる事業です。

不特定多数の人が集まる駅前広場等において、緑の有する公益的機能を活かし、暑熱環境の改善に取り組むため、「都市緑化を活用した猛暑対策事業」を実施しています。

制度申し込み自体は4月中旬~5月末にて終了しており、令和7年度までの集中期間で行われるものであるとのことです。

森林環境税/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

一般人目線で見れば、どこかしらの駅前付近にてみどりを活用した何かしらの暑さ対策設備が来年開催される万博開催前に導入される、ということになります。

補助額

1事業箇所あたり事業者への補助金額は5,000万円を上限とし、補助対象経費の1分の1以内

実施場所
  • 駅の1日の乗降者数は5万人以上の駅前広場及び駅周辺
  • 2025年大阪・関西万博会場へのシャトルバス発着場のある駅の周辺
  • 年間利用者数が30万人以上の観光スポット周辺
条件
  • 都市緑化(地上部緑化、建築物緑化)と暑熱環境改善設備を1設備以上含めること
  • 良好な景観形成への寄与
  • 継続して夏の暑熱環境の改善に取り組むこととし、そのために必要な持続的な維持管理・運営の体制が確立されている
  • 令和7年3月7日(金曜日)までに施工を完了することとし、整備期間・工程が適切なものとなっていること。
  • 都市緑化に要する経費(植栽経費、植栽基盤整備費等ほか植栽実施に不可欠と判断される経費)は、補助対象経費の10%以上であること。

など。

令和6年度大阪府都市緑化を活用した猛暑対策事業(補助対象事業の募集)/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]

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最後に

まちづくりと一口に言っても、必ずしも大規模な開発ばかりではありません。町内会やPTA活動等といった地域活動もまた立派なまちづくりであると考えます。

当事務所は、まちづくりを推進する全ての方を応援しております。まちづくりに関してお困りの際は、是非当事務所にご相談ください。

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